ロンドン拠点ヘッジファンド・マネージャーであるクリストファー・ホーン氏はアクティビストとして名高く、 地球温暖化危機と闘うべく炭素汚染削減に向けて活動を展開している。
運用資産額 300 億ドルを保持する TCI ファンドマネジメント社の創設者であり、2019 年には投資戦略が奏功しプラス 41% のリターンを収め業界中で異彩を放った。
気候変動リスクの懸念より出資先企業役員に対し変革を迫り、二酸化炭素排出量の開示および環境保護における透明性遵守を求めている。
情報開示を怠った場合には「保有株の売却もしくは役員を解雇する」と述べ、銀行は環境問題を無視する企業に対して 貸付すべきではないと主張。
ホーン氏は、地球温暖化危機の対策として企業の決定権を規制当局から投資家の手に委ねる必要があると考えている。
「株主は、議決権を利用して二酸化炭素排出量の開示を怠る資産運用会社の役員を解雇し、炭素汚染より生じる環境破壊に真剣に取り組まない企業に対し改革を強いるべきである」とも述べている。
氏によるグリーン投資攻勢は、アセットマネージメント業界全体に波及。業界最大手米ブラックロック社は化石燃料関連株への投資をやめると表明している。
参考文献:
- The World’s Most-Profitable Hedge Fund Is Now a Climate Radical – bloomberg.com
- The most profitable hedge fund in the world is going green – thehill.com
- Billionaire Chris Hohn Becomes A Hedge Fund Giant – forbes.com
- Hedge fund goes climate radical – thestar.com.my